推しと舞台と時々オタク

壁打ちブログです

舞台「紅葉鬼」を観に行った話

※ネタバレありまくりです。ご注意ください。

 

こんにちは。前回からグループというものに参加してみたのですが、閲覧数が爆上がりしてびっくりしました。すごいね(語彙力)。

 

 

さて、今回は色々と話題になりました舞台「紅葉鬼」を観てきた感想です。

 

まずアニメ化もされた、『抱かれたい男一位に脅されています』に出てくる劇中劇の舞台化ということで、最初に主演2人が発表され、「ふ〜ん」くらいにしか思っていなかったのですが…。

忘れもしない、4月推しの舞台観劇後に翌日贈る用のプレを買っていた時に、推しの紅葉鬼への参加が発表されました。

「え…?桜の鬼になった後は紅葉の鬼になるの…?」と。(今回は鬼では無かったけど。)

原作を読んだこともアニメを観たこともなかったので、だかいちを知ってる有識者から聞いた話は、

・どうやら原作やアニメでも紅葉鬼についてはキービジュ撮影と稽古場や舞台裏、打ち上げの描写しかない

・芸歴20年のベテランと、その人を恋人から寝とろうとする若手(当て馬的ポジション)

の2点で、まったくと言っていいほど舞台の内容が分からない(笑)。

 

とりあえずアニメ円盤先行がやっていたので、1枚購入し、「まぁそれなりに当たるだろうから、残りは公式とキャスト先行で当てればいいか〜」と高を括っていたら、本当に当たらない(笑)。

「え!?こんなに当たらないもの!?」と当落発表後のTLの阿鼻叫喚具合がすごかったですね…。

 

 

さて、前置きがかなり長くなりましたがここから感想です。

 

原作(?)が原作なので、稽古場とかキービジュ撮影の時などの、原作キャラとしてのシーンが入るんじゃないかと勝手に危惧していましたが、とてもしっかりとした舞台でしたね。

 

簡単にあらすじを。

時は平安。都の近くに鬼が住み、人間と鬼との争いが絶えなかった頃、人間の帝と鬼の頭目呉葉が恋に落ち、2人の間に子が生まれます。

人間と鬼の共存の世界を願う帝と呉葉は、停戦協定を結び、その証として2人の間に生まれた子(繁貞)を人間側に、帝の別の子(経若)を鬼側に差し出します。

時は流れ4年後、鬼たちにとってとても大切なお祭り鬼祭の日に、帝の側付きである陰陽師摩爬によって「鬼を殲滅せよ」という命が帝の名によって(という体で)出されます。

そんなことは知らない祭りを楽しむ鬼たちの中に、黒装束の人間側が入り込み鬼を惨殺します。鬼の頭目である呉葉は「人間とは休戦協定を結んでいるはず」と問いますが、無情にも帝からの命であることを伝えられ、人間にその首を討ち取られます。

さらに時は流れ13年後、鬼の頭目となり亡き母のため人間への復讐を誓う経若と、呉葉を殺した張本人である維茂によって育てられた繁貞の運命が交錯します。

 

正直なところあまり期待しないで行ったのですが、役者さんの演技が素晴らしくて本当に引き込まれました。

 

人間でありながら鬼の頭目として育てられた経若、そして自分が頭目と帝の子であることを知らずに、母を殺した維茂によって育てられた繁貞。

主演のお二人の演技はもちろんですが、経若の側付きで、人間に育てられた子鬼おまんちゃんと、帝を愛し最愛の彼との間に子どもを成すも様々な事情で離れ離れになり、最期は愛した帝の命によって(摩爬が仕組んだこと)殺された鬼の頭目呉葉様の演技がすごすぎてボロボロと泣きました。

和平交渉の話を進めるために鬼の里である戸隠にやってきた繁貞、そして鬼の頭目を再び討つためにやってきた維茂の目の前で、経若が自分があの日差し出された帝の子であること、繁貞の母親が鬼の頭目であること、そして父親は帝であることを告げるシーン。

通路から呉葉様が歩いてきて、維茂の前に立ち塞がるシーンがあるのですが、積もりに積もった怨みが表情からビシビシと伝わり、鳥肌モノで何度観ても震えました。

 

人間の身ながら鬼の頭目となった経若は、繁貞に自分の血を飲ませ鬼側に引き入れようとしますが、全ては「呉葉の血をひいている繁貞を頭目にするために呉葉そして経若の側近であった熊武が仕組んだ罠」でした。

「自分は駒でしかなかったのか」と絶望しながら川へと落ちて行った経若を追い、自らも水へと飛び込むおまん。

おまんが手当をし、経若は一面を取り留めるのですが、その後都の残党に襲われ命を落とすおまん…。おまんちゃんが登場したシーンは、コミカルなシーンがほとんどだったので、まさか死んでしまうとは思わず…。夢の中で経若が呉葉様と出会ったシーンでちょっとうるっとしていたのが、おまんちゃんによってダムの決壊かというくらい、泣かされました(笑)

最後の決闘のシーン、主演お二人がボロボロに泣いていて、さらに泣いた(笑)

円盤も予約してきたので、観るのがとても楽しみです。

キャラクターも多彩で、何度観ても飽きませんでした。

 

さて、ここからは推しの話を!

まさかのパパ役(笑)、そして今上天皇である帝でどんな役なんだろう?そもそも登場シーンどのくらいなんだろう?と思っていたら、予想していたよりも多かったです。

ただ、ほとんどの時間が摩爬に操られているので、虚ろな目をしながら奥の方に座っているだけなのですが。

最初は半目か?ってくらいにうっすら目を開けているだけで、ずっとこんな感じなのかなぁと思っていたら、二幕に入るとどんどん目の表情が変化してきてあのシーン間近になると本当に「ぶっ殺すぞ顔」になっていくのがとても好きでした。

だんだん顔の向きや目線の向きが変わっていき、あまり観ていた人は少ないと思うのですが(前で摩爬や経若が演技しているし、さらにその演技も素晴らしい…目が足りない)、この演技を観れただけで、必死にチケットを取った甲斐があったなぁと思いました。

衣装もメイクも、持ち前のお上品なお顔を活かしたもので、大満足で千秋楽を迎えました。

 

公演中、フラットな客席であること、舞台の高さが低いことで、見切れ席ではないのに8割型ドラマCDのような状態になると話題になりましたが…。

確かに3列目以降になると観えにくい部分が多かったなぁと思います。列の真ん中の方だと下手すると2列目、3列目でも観えないかも(あと前に座る人次第)。

重要なシーンがほとんど座った状態での演技だったので、みんな観たいところが全く観えない、なんてこともありました。

大盛況のようだったし、再演があればちゃんと段差がある劇場で観たいなぁと思いました。

せっかくとてもいい舞台なのに本当に勿体ない。

 

 

本当はもっと早くに感想ブログあげたかったのですが、終わったと同時に別現場が始まり、やっとあげることができました。

別現場の感想もそのうちに。

 

 

終わり!